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インドネシア・スラウェシ島の染織 ―
聖なる布の系譜―
福岡市立美術館 ２００６．11/1-12/27
福岡市美術館で２００６年１１−１２月、２ヶ月間にわたって「インドネシア・スラウェシ島の染織
」展が開催されました。スラウェシ島の染織品を一同に集めた本展は、主として日下部啓子コレクションからなりますが、英国の染織作家であり研究者であるピータ・コリンウッド氏の「ブギス人のカード織短剣ベルト」、そして福岡市美術館所蔵のインド更紗も出品されました。本展覧会および図録に発表された研究の意義と成果について、染織研究者及び愛好家の方々から高い評価が寄せられました。とりわけロンドン発行のＨＡＬＩ（Ｎｏ１５１-２００７春発行）には、アメリカのトース・マレーがこの展覧会に対する一大論評を寄稿しています。（☆日本語訳はトピックスに掲載）
「主催者のごあいさつ」より
「・・・・本展では、いままでトラジャの染織のイメージを形作ってきた、大胆な経絣の儀礼用布や臈纈染の幡などだけでなく、ほとんど知られてこなかったカード織や、世界的に類を見ない技術で織られた儀礼用布を紹介します。本展の出品作品は日下部啓子氏のコレクションからなります。日下部氏はスラウェシ島で繰り広げられた様々な染織技法を研究しつつ、ひとつひとつの作品を収集してこられました。研究者の眼が捉えたスラウェシ島の『聖なる布』の世界をお楽しみください。・・・・・」
「スラウェシ島の大地からの贈り物ー布と歩んだ１０年」より
抜粋
「・・・・この遅きに失した私の収集と研究に、しかしまだ先人達が摘み残した果実があったことは幸運でした。私の関心は優雅なインド更紗や大胆な経絣から、より地味で巧緻な技巧が凝らされた土の匂いのする『小さな染織品』に移っていきました。カード織カマンダン、パラワそして葬送被り物ポテへ、 2000年以降ママサ、サダン・トラジャのカード織の研究に傾注し、2004年からポテ、ループ操作組紐の調査を開始しました。それらはまだ研究の途上にありますが、10周年にあたる本年、福岡市立美術館の深い理解によってこの展覧会が実現したことは光栄です。・・・・・・・」
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